大学入学共通テスト(国語) 過去問
令和7年度(2025年度)本試験
問21 (第3問(実用的な文章) 問4)

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問題

大学入学共通テスト(国語)試験 令和7年度(2025年度)本試験 問21(第3問(実用的な文章) 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

わかりやすい言葉づかいについて自分の考えを書くという課題を与えられたUさんは、かつて外来語をわかりやすく言い換える提案があったことを知って興味を持ち、そのことを例に【文章】をまとめている。【資料Ⅰ】と【資料Ⅱ】は、集めた資料をUさんがまとめ直したものである。これらを読んで、後の問いに答えよ。

【文章】(段落に①〜④の番号を付してある。)
①  言いたいことをわかりやすく伝えるためには、語句を言い換えたほうがよいことがある。その一例として外来語を取り上げたい。【資料Ⅰ】は、2003年当時、あまり定着していなかった外来語について、わかりやすい言い換えが提案されたときの意識調査の結果である。(X)ここでは「インフォームドコンセント」という語に注目して、言い換えの意義について考える。
②  【資料Ⅱ】は、「インフォームドコンセント」の言い換えについての提案である。「納得診療」や「説明と同意」と言い換えると、「インフォームドコンセント」とは、医師の十分な説明をもとに患者が納得したり同意したりして、両者が医療に臨むことを表す語句だとわかる。診療場面で重要なことであるにもかかわらず、当時、その概念は浸透していなかった。この言い換えの提案は、そうした状況のなかで、A意義があったと考えられる。
③  この提案から20年近くたった今、言い換えが必要ないほど定着した外来語もあるだろう。しかし、外来語をわかりやすく言い換える必要性が今後なくなるわけではない。それは、ある外来語がそのまま一般的になったとしても、社会の変化にあわせて別の新しい外来語が使われるようになるからだ。また、B時代が進んでも社会全体として外来語の増加を当然だと考える人が大きく増えるとは限らない。意味の伝わりにくそうな外来語については、これからも言い換えたほうがよい場合があるのではないか。
④  今回は外来語の言い換えを例に、わかりやすい言葉づかいの重要性について考えた。今後も外来語について関心を持っていきたい。

Uさんは、【資料Ⅲ】を用いて【文章】の段落番号③の主張に根拠を加え、さらに【文章】の全体を整えることにした。これを読んで、後の問いに答えよ。

さらにUさんは【文章】全体を読み直し、加筆・修正したいと思ったことを書き留めた。加筆の方針として最も適当なものを次の選択肢のうちから一つ選べ。
問題文の画像
  • かつて言い換えを求められた外来語がその後どれだけ定着したかを示すため、【資料Ⅰ】と【資料Ⅱ】をもとに、言い換え語に対する人々の意識の変化について説明する文章を①段落に加筆する。
  • 言い換えの提案がどのような形で実践されようとしていたかを示すため、【資料Ⅱ】をもとに、用例を挙げたり手引きを加えたりという工夫があったことを説明する文章を②段落に加筆する。
  • 外来語の言い換えが現在ではより一層重要になっていることを示すため、【資料Ⅲ】をもとに、外来語を頻繁に使う人が増加していく傾向にあるということを説明する文章を③段落に加筆する。

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この過去問の解説 (2件)

01

③の主張は今でも外来語を言い換えた方が良い場合があるということです。
その主張に対応した根拠を検討しましょう。

選択肢1. かつて言い換えを求められた外来語がその後どれだけ定着したかを示すため、【資料Ⅰ】と【資料Ⅱ】をもとに、言い換え語に対する人々の意識の変化について説明する文章を①段落に加筆する。

③の主張から、
外来語が現在は定着してきていることは根拠として適当ではありません。
よって不適です。

選択肢2. 言い換えの提案がどのような形で実践されようとしていたかを示すため、【資料Ⅱ】をもとに、用例を挙げたり手引きを加えたりという工夫があったことを説明する文章を②段落に加筆する。

適当な選択肢です。

③の主張の根拠になる内容の文章です。

選択肢3. 外来語の言い換えが現在ではより一層重要になっていることを示すため、【資料Ⅲ】をもとに、外来語を頻繁に使う人が増加していく傾向にあるということを説明する文章を③段落に加筆する。

③の主張から、
外来語を頻繁に使う人が増加していく傾向にあるということは根拠として適当ではありません。
よって不適です。

まとめ

今回は消去法の方が分かりやすい問題だったかもしれません。

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02

各選択肢の正誤を判断するポイントは以下のとおりです。

・【文章】の主題を意識する。

言いたいことをわかりやすく伝えるためには、語句を言い換えたほうがよいことがある。

・各選択肢で「○○ということを説明する文章を①段落に加筆する」とされている○○の内容は、【資料】から導き出せるものか。

 

このような点をふまえながら各選択肢を見ていきましょう。

選択肢1. かつて言い換えを求められた外来語がその後どれだけ定着したかを示すため、【資料Ⅰ】と【資料Ⅱ】をもとに、言い換え語に対する人々の意識の変化について説明する文章を①段落に加筆する。

【資料Ⅰ】と【資料Ⅱ】を見ても、かつて言い換えを求められた外来語がその後どれだけ定着したかに関するデータは得られません。

したがって、この選択肢は誤りです。

選択肢2. 言い換えの提案がどのような形で実践されようとしていたかを示すため、【資料Ⅱ】をもとに、用例を挙げたり手引きを加えたりという工夫があったことを説明する文章を②段落に加筆する。

加筆内容の方向性、参照する資料ともに適切なこの選択肢が正解です。

【文章】の②段落を見てみても、最後の1文の後に選択肢に書かれているような記述が入ることで、意義に関する説明がより具体的になることが分かります。

選択肢3. 外来語の言い換えが現在ではより一層重要になっていることを示すため、【資料Ⅲ】をもとに、外来語を頻繁に使う人が増加していく傾向にあるということを説明する文章を③段落に加筆する。

【資料Ⅲ】で示されているのは「外来語が増えるのは当然だ」と考える人の割合であり、このデータを外来語の言い換えが現在ではより一層重要になっているという結論に結びつけるのは論理の飛躍です。

 

また、「外来語が増えるのは当然だ」と考えることと、「外来語を頻繁に使うこと」は必ずしも同義ではないため(※「外来語が増えるのは当然だと受け入れつつも、自分は分かりやすく日本語に言い換えよう」と心掛けている人も当然いるでしょう)、加筆内容も適切ではありません。

まとめ

【文章】の主題「言いたいことをわかりやすく伝えるためには、語句を言い換えたほうがよいことがある。」をしっかりと意識しましょう。

ここを押さえられていれば、言い換えの意義を強調するような加筆が最も重要だということが見えてくるはずです。

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