共通テスト(国語) 過去問
令和8年度(2026年度)本試験
問18 (第3問(実用的な文章) 問1)

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問題

共通テスト(国語)試験 令和8年度(2026年度)本試験 問18(第3問(実用的な文章) 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

自分の好きな本を一冊選び、その本にどのような工夫が見られるかについて考えるという課題を与えられたMさんは、『イワシむれでいきるさかな』という絵本に見られる工夫に注目し、自分の考えをまとめ、下書きを始めた。次の【文章】はMさんの下書きの一部であり、後の【資料Ⅰ】と【資料Ⅱ】は、【文章】を書くための資料としてMさんが準備したものである。これらを読んで、後の問いに答えよ。

【文章】(段落に[1]〜[4]の番号を付してある。)
[1]私は生き物が好きだ。生き物を好きになったきっかけは、幼い頃に『イワシむれでいきるさかな』という絵本を読んだことだった。今回はこの絵本を取り上げ、小さな子どもに生き物の世界の魅力を伝えるためにどのような工夫がなされているかについて考えたい。【資料Ⅰ】は子どもを対象とした科学的な内容の絵本の編集者へのインタビュー記事、【資料Ⅱ】は『イワシむれでいきるさかな』の内容を私自身が抜粋したりまとめたりしたものである。
[2]【資料Ⅰ】からは、絵本では伝えたいメッセージを絞ることが重要であること、そして、ここで話題になっている絵本のメッセージは「イワシは群れて生きる」であることがわかる。その編集方針どおり、絵本では、読者に感じてほしいことを強く打ち出しながら数多くのイワシが集まり群れをなして生きる様子を描いていることが、【資料Ⅱ】からも読み取れる。
[3]絵本に込められた短いメッセージは、ストーリーという形で肉づけされている。【資料Ⅱ】で抜粋した絵本の前半部分について、ストーリーの構成を順に整理すると、a イワシが群れをなして泳ぐ姿を紹介することb イワシが何を食べて生きているかを示すことc 「バシャーン!」という音で迫力を出すことd コアジサシを例にイワシが食べられる姿を描くことから成り立っている。このようなストーリーによって子どもたちを絵本の世界に引き込みつつ、イワシの種としての生き方を伝えている。
[4]( X )

【資料Ⅰ】 科学的な内容の絵本の編集者へのインタビュー記事の抜粋
欲張っても、そんなに多くの中身を盛り込めません。ましてや読者が、5、6歳の子どもですから、二兎(にと)を追う者は一兎をも得ずということにならないよう、絵本に込めるメッセージを絞ります。
たとえばこの『イワシ むれで いきる さかな』なら「イワシは群れて生きる」というたった一行。「群れ」という生物界での生存戦略を紹介する絵本です。それがどういうことなのかを、ストーリーを通して感じさせる。それ以外の、イワシが何科なのか、イワシにはどんな仲間がいるかなど、物語に不要な情報はすべて削りました。この本で感じてほしい驚きや発見を際立たせる上で必要な知識なのか、ストーリーにとって障害物になる情報なのかを精査し、どんどん研ぎ澄ませます。情報を知ってほしいのではなく、驚きや発見を通じて、作者や編集部が読者に感じてほしい一つのメッセージが伝われば充分です。
(山形昌也(やまがたまさや)氏へのインタビュー記事「科学絵本のアプローチ」をもとに作成)

【資料Ⅱ】 Mさんによる絵本『イワシ むれで いきる さかな』の抜粋とまとめ
〈前半部分の抜粋〉※元の絵本でページをめくる箇所を1行空けて示した。
うみのなかを、おおきな かたまりが うごいています。ゆらゆらと かたちを かえながら、ときおり きらりと ひかっています。
イワシの むれです。かぞえきれないほど たくさんの イワシが あつまって、むれを つくっていたのです。
イワシは うみに すむ さかなです。えさを もとめて うみのなかを いつも むれで およいでいます。
イワシが くちを おおきく あけて およぐと、えさの プランクトンが どんどん くちのなかに はいってきます。プランクトンは みずのなかを ただよって くらす いきものです。
イワシの むれは プランクトンを たべながら うみの ひょうめんちかくまで やってきました。すると......
バシャーン! とつぜん なにかが うみのなかに とびこんできました。イワシを たべる コアジサシです。コアジサシは そらを とびながら、ねらいを さだめて うみに とびこみ、イワシを つかまえます。イワシの むれは うみの ふかいほうへと にげだしました。
〈中間部分のあらすじのまとめ〉
他の生き物に食べられたり人間に捕まったりして、イワシの群れは小さくなるが、小さい群れが集まってまた大きな群れになる。春にかけて数えきれないほどの卵が産まれ、そこから育ったイワシの子どもが、また新しい群れを作る。
〈最終ページの抜粋〉
これから この イワシの むれも、ほかの いきものに なんども ねらわれる ことでしょう。でも、かぞえきれないほど たくさんいる イワシが、すっかり たべられてしまうことはありません。いきのびた イワシは、また たくさんの たまごを うみます。むれで いきる イワシは こうして これからも いきつづけるのです。
(大片忠明(おおかたただあき)『イワシ むれで いきる さかな』をもとに作成)
※絵本での改行は省略し、1ページごとに形式段落としてまとめた。

Mさんは、【文章】の[2]段落にある下線部「読者に感じてほしいことを強く打ち出しながら」について、【資料Ⅰ】と【資料Ⅱ】を見直した結果、より具体的な表現に修正することにした。修正後の表現として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。
  • 優雅に漂ったりすばやく動いたりして広大な海の中を自由自在に泳ぐイワシの美しさや力強さを読者に示しながら
  • 多くのえさをおびきよせたり外敵に食べられないようにしたりするイワシの知恵や工夫を読者に示しながら
  • 食べられたり捕まえられたりしつつも生き残ったものが命をつないでいくというイワシの営みを読者に示しながら
  • 何度も狙われたり群れごと食べられたりしても仲間との共生を好むというイワシの習性を読者に示しながら

正解!素晴らしいです

残念...

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