大学入学共通テスト(国語) 過去問
令和6年度(2024年度)追・再試験
問34 (第4問(漢文) 問5)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

大学入学共通テスト(国語)試験 令和6年度(2024年度)追・再試験 問34(第4問(漢文) 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章は、明代末期から清代初期の思想家である賀貽孫(がいそん)が著したものである。これを読んで、後の問いに答えよ。なお、設問の都合で返り点・送り仮名を省いたところがある。

傍線部Bの解釈として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。
問題文の画像
  • 聖賢のあり方は、竜のあり方に見てとることはできない。
  • 聖賢のあり方は、竜のあり方と見分けがつくだろうか。
  • 聖賢のあり方は、竜のあり方と見分けがつくに違いない。
  • 聖賢のあり方は、竜のあり方に見てとれるではないか。
  • 聖賢のあり方は、竜のあり方と見分けなくてはならない。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (2件)

01

傍線部B「不観之竜乎

書き下し文:之を竜に観ざらんや

現代語訳:これを竜に見立てないでいられようか

 

文末「」は疑問・反語を表します。

そのため、疑問や反語の表現が読み取れるものを選択しましょう。

選択肢1. 聖賢のあり方は、竜のあり方に見てとることはできない。

反語・疑問の表現が読み取れません。

 

したがって、この選択肢は誤りです。

選択肢2. 聖賢のあり方は、竜のあり方と見分けがつくだろうか。

」の訳に「見分けがつく」はありません。

「見立てる」「見てとれる」が正しい訳になります。

 

したがって、この選択肢は誤りです。

選択肢3. 聖賢のあり方は、竜のあり方と見分けがつくに違いない。

」の訳に「見分けがつく」はありません。

「見立てる」「見てとれる」が正しい訳になります。

 

したがって、この選択肢は誤りです。

選択肢4. 聖賢のあり方は、竜のあり方に見てとれるではないか。

解説冒頭の現代語訳と内容が一致します。

 

したがって、この選択肢は正しいです。

選択肢5. 聖賢のあり方は、竜のあり方と見分けなくてはならない。

」の訳に「見分けがつく」はありません。

「見立てる」「見てとれる」が正しい訳になります。

 

したがって、この選択肢は誤りです。

まとめ

問題文中の「解釈」とは文法事項をおさえた現代語訳を指します。

そのためには、現代語訳に訳す力と文法的知識が必須です。

それらを意識して学習を進めていきましょう。

参考になった数0

02

傍線部B「不観之竜乎」(之を竜に観ざらんや)の意味を正しく読み取れたでしょうか。

文末の「」が反語を表していることがポイントです。

 

つまり、「これ(聖賢のあり方は)は竜のあり方に見てとれないだろうか。いや、できる」と言っているのであり、これに合致する選択肢が正解となります。

選択肢1. 聖賢のあり方は、竜のあり方に見てとることはできない。

傍線部の主旨は「聖賢のあり方は、竜のあり方に見てとることができる」であるため、誤りです。

選択肢2. 聖賢のあり方は、竜のあり方と見分けがつくだろうか。

傍線部の「観」に「見分ける」という意味はないため誤りです。

選択肢3. 聖賢のあり方は、竜のあり方と見分けがつくに違いない。

傍線部の「観」に「見分けがつく」という意味はないため誤りです。

選択肢4. 聖賢のあり方は、竜のあり方に見てとれるではないか。

」の反語の用法が適切に反映されているこの選択肢が正解です。

選択肢5. 聖賢のあり方は、竜のあり方と見分けなくてはならない。

傍線部の「観」に「見分ける」という意味はないため誤りです。

まとめ

文末の「」が反語を表していることがポイントでした。

文末に置かれる字は読解に大きく関係することが多いので、試験本番前に必ず一通り確認するようにしましょう。

参考になった数0