大学入学共通テスト(国語) 過去問
令和7年度(2025年度)本試験
問34 (第5問(漢文) 問5)

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問題

大学入学共通テスト(国語)試験 令和7年度(2025年度)本試験 問34(第5問(漢文) 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

次の【文章Ⅰ】は、『論語』の一節と、それについて江戸時代の漢学者である皆川淇園(みながわきえん)(1735―1807)が著した注釈であり、【文章Ⅱ】は、淇園の弟子である田中履堂(たなかりどう)(1785―1830)が著した読書論である。これらを読んで、後の問いに答えよ。なお、設問の都合で返り点・送り仮名を省いたところがある。

(注1)賜 ――― 孔子の門人である子貢。賜は名。
(注2)一似 ――― 一つのことで。
(注3)夫子 ――― 先生。ここでは孔子のこと。
(注4)諸経 ――― 『詩経』『書経』といった儒教の古典。
(注5)疑言 ――― 推し量って言う。
(注6)龐雑冗乱 ――― 雑然としてまとまりがない。
(注7)先師 ――― すでに亡くなった先生。
(注8)便捷 ――― 早道である。
(注9)粗渉 ――― 大ざっぱに目を通す。
(注10)欽羨 ――― 敬いあこがれる。

傍線部Bの解釈として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
問題文の画像
  • 漢文の書物を読むうえで、日々数ページの文章を何度も音読するよりも、日々数文字から成る句を確実に覚えていくほうがよい。
  • 漢文の書物を読むうえで、日々数ページの文章をただ読み通すよりも、日々数文字の漢字の意味や用法を理解していくほうがよい。
  • 漢文の書物を読むうえで、日々数文字から成る句を確実に暗記するよりも、日々数ページの長い文章を多読するほうがよい。
  • 漢文の書物を読むうえで、日々数文字の漢字の意味や用法を習得するよりも、日々数ページの文章を繰り返し読むほうがよい。

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この過去問の解説 (3件)

01

傍線部Bを書き下し文にすると、
「日々に数紙を読み了ふるは日に数字を知り得るに如かず」となります。
選択肢から、
「数紙」は「数ページ」、
「数字」は「数文字」を意味すると推測できます。
「不如」は「AはBに及ばない」という意味です。
以上のことをふまえて各選択肢を検討していきます。

選択肢1. 漢文の書物を読むうえで、日々数ページの文章を何度も音読するよりも、日々数文字から成る句を確実に覚えていくほうがよい。

「読み了ふる」は「何度も音読する」という意味とは解釈できません。
よって不適です。

選択肢2. 漢文の書物を読むうえで、日々数ページの文章をただ読み通すよりも、日々数文字の漢字の意味や用法を理解していくほうがよい。

適当な選択肢です。

選択肢3. 漢文の書物を読むうえで、日々数文字から成る句を確実に暗記するよりも、日々数ページの長い文章を多読するほうがよい。

これではBはAに及ばないという訳になっています。
よって不適です。

選択肢4. 漢文の書物を読むうえで、日々数文字の漢字の意味や用法を習得するよりも、日々数ページの文章を繰り返し読むほうがよい。

これではBはAに及ばないという訳になっています。
よって不適です。

まとめ

「不如」の意味を覚えているかが重要な問題でした。

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02

傍線部の句法の部分に注目しましょう。「A不如B」は「AはBに及ばない」という意味です。

そして、間違えてはいけないのは、AよりもBの方が良いということです。この点で「読了数紙」よりも「日知得数字」の方が良いと言っていますので、

「漢文の書物を読むうえで、日々数ページの文章を何度も音読するよりも、日々数文字から成る句を確実に覚えていくほうがよい。」

もしくは

「漢文の書物を読むうえで、日々数ページの文章をただ読み通すよりも、日々数文字の漢字の意味や用法を理解していくほうがよい。」

のどちらかであるということが分かります。

 

あとは内容の点で解釈することになりますが、ここでは「読了」の部分がいいかと思います。ここに「何度も」や「音読」の要素は見られません。よって答えは「漢文の書物を読むうえで、日々数ページの文章をただ読み通すよりも、日々数文字の漢字の意味や用法を理解していくほうがよい。」となります。

選択肢1. 漢文の書物を読むうえで、日々数ページの文章を何度も音読するよりも、日々数文字から成る句を確実に覚えていくほうがよい。

上に記しましたが、「読了」に音読や何度もという要素は見られません。その点からして不適です。

選択肢3. 漢文の書物を読むうえで、日々数文字から成る句を確実に暗記するよりも、日々数ページの長い文章を多読するほうがよい。

「不如」の解釈を誤っています。よって不適です。

選択肢4. 漢文の書物を読むうえで、日々数文字の漢字の意味や用法を習得するよりも、日々数ページの文章を繰り返し読むほうがよい。

この選択肢も「不如」の解釈を誤っています。よって不適です。

まとめ

漢文の基本は句法を使えるようになることです。それは、丸暗記というよりも本文の中で訳を速やかに想起できる程度に覚えることですので、まずは軽く覚えてその後に文章の中で練習するのが良いかと思います。

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03

傍線部Bの直後の文で「これは遠回りのように見えるが、むしろ早道なのだ」という主旨が記されている点に注目します。

このことから、一見すると進みが悪そうだが逆説的に効率が良いやり方になっている選択肢が正解と判断できます。

もちろん、本文に書かれていない内容を含む選択肢は除外するという大前提は忘れないようにしましょう。

 

上記の内容に照らし合わせながら傍線部Bを見てみると、「数紙」「数字」は「数ページ」「数文字」と訳すと判断できます。

 

したがって、漢文の書物を読むうえで、日々数ページの文章をただ読み通すよりも、日々数文字の漢字の意味や用法を理解していくほうがよいという解釈が正解となります。

参考になった数0