大学入学共通テスト(国語) 過去問
令和7年度(2025年度)本試験
問36 (第5問(漢文) 問7)

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問題

大学入学共通テスト(国語)試験 令和7年度(2025年度)本試験 問36(第5問(漢文) 問7) (訂正依頼・報告はこちら)

次の【文章Ⅰ】は、『論語』の一節と、それについて江戸時代の漢学者である皆川淇園(みながわきえん)(1735―1807)が著した注釈であり、【文章Ⅱ】は、淇園の弟子である田中履堂(たなかりどう)(1785―1830)が著した読書論である。これらを読んで、後の問いに答えよ。なお、設問の都合で返り点・送り仮名を省いたところがある。

(注1)賜 ――― 孔子の門人である子貢。賜は名。
(注2)一似 ――― 一つのことで。
(注3)夫子 ――― 先生。ここでは孔子のこと。
(注4)諸経 ――― 『詩経』『書経』といった儒教の古典。
(注5)疑言 ――― 推し量って言う。
(注6)龐雑冗乱 ――― 雑然としてまとまりがない。
(注7)先師 ――― すでに亡くなった先生。
(注8)便捷 ――― 早道である。
(注9)粗渉 ――― 大ざっぱに目を通す。
(注10)欽羨 ――― 敬いあこがれる。

二重傍線部a「又」と同じ意味で用いられている「また」として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
問題文の画像
  • これはまたとない絶好のチャンスだ。
  • 校長または教頭が説明に来るはずだ。
  • 勝負では、運もまた実力のうちである。
  • 友であり、そのうえまたライバルである。

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この過去問の解説 (3件)

01

「又」は、
物事の添加を表す語です。
以上のことをふまえて各選択肢を検討していきます。

選択肢1. これはまたとない絶好のチャンスだ。

行為の反復の意味で使われています。
よって不適です。

選択肢2. 校長または教頭が説明に来るはずだ。

校長と教頭は同じ意味ではありません。
よって不適です。

選択肢3. 勝負では、運もまた実力のうちである。

適当な選択肢です。
先に述べたものと同じ意味という使われ方をしています。

選択肢4. 友であり、そのうえまたライバルである。

適当な選択肢です。
物事の添加としての意味で使われています。

まとめ

「又」以外にも「また」と読む漢字が複数あります。
同じ読みの漢字の使い分けを意識して漢字の意味を覚えることも重要です。

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02

各選択肢の「また」がどのような意味で使われているかを考えてみて、その上で本文の「又」がどれかを考えてみましょう。

 

まず、「またとない」の「また」ですが、これは「二度、再び」の意味で用いられていると考えて良いでしょう。

次に、「校長または教頭」の「また」です。これは、英語の「or」「あるいは」の意味で用いられています。

次の、「運もまた」の「また」は、「〜もまた同様に」の意味と考えて良いでしょう。

そして最後の「そのうえまた」の「また」は「さらに、加えて」の意味で用いられています。

 

さて、では本文の「又」がどの意味で使われているかですが、「多学諸経」と「強記識其文」の間に使われています。この「諸経を学ぶ」も「強記して其の文を識り」も、どちらも似たような内容でいて、それでいて全く同じではないということがうかがえるかと思います。このニュアンスに最も相応しいのは「さらに、加えて」であり、よって答えは「友であり、そのうえまたライバルである。」です。

選択肢1. これはまたとない絶好のチャンスだ。

「二度、再び」の意味として解すると、「多学諸経」と「強記識其文」は同じ動作、同じ行為を表すことになってしまいます。しかし、これらは別の内容であるため、この選択肢は不適です。

選択肢2. 校長または教頭が説明に来るはずだ。

「もしくは」「〜の他」と訳してしまうと、「AまたはB」のように、AとBは並列の価値を持った別のもの、というニュアンスは出ますが、今度はAとBの相似点(どちらも勉学に集中していること)のニュアンスが希薄になってしまいます。

訳として成立しないことはないので、明確に誤りとは言いづらい部分はたしかにあります。そんな時は一旦判断を保留にして、他の選択肢を見てから決めましょう。そうすると、この選択肢よりもより文意を汲み取れるものが見つかるはずです。よってこの選択肢は不適です。

選択肢3. 勝負では、運もまた実力のうちである。

「〜もまた同様に」と訳すと、「多学諸経」と「強記識其文」は「勉強しているという点においては似ているが、別の動作・行為」というニュアンスが薄れてしまうのではないでしょうか。

この選択肢も当てはまらないことはないですが、より相応しい訳がある、という意味で不適です。

まとめ

「多学諸経」は注もあるので、「儒教の古典を多く学び」と訳せる、また、「強記識其文」は「博覧強記」という四字熟語も参考にして、「そのことをよく覚えて意味を深く知っている」くらいに訳せるはずです。無骨な訳で構いません、漢字の意味を把握するためにはやはり現代語訳を多少でも想像するのが一番手っ取り早いです。

しかし、実際にはなかなか難しいこともあるかと思います。その時は今回のように、最低限「学」や「強記」「識」などの動詞や述語として使われている部分に絞って、その意味・ニュアンスを汲み取るようにしましょう。諦めずに漢字一字でも考えることを続けましょう。

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03

また」という語句の意味を把握した上で使い分けることができるかが問われる問題です。

 

「また」の意味

①二度。ふたたび。

②あるいは。

③等しく。

④さらに。その上。

 

二重傍線部aの「又」は、「古典を多く学び、さらにその内容をよく頭に入れ…」という文脈で使われていることから、上記の意味のうち④に該当します。

選択肢1. これはまたとない絶好のチャンスだ。

二度と。ふたたび」の意味で使われているため、二重傍線部aでの意味とは合致しません。

選択肢2. 校長または教頭が説明に来るはずだ。

あるいは」の意味で使われているため、二重傍線部aでの意味とは合致しません。

選択肢3. 勝負では、運もまた実力のうちである。

等しく」の意味で使われているため、二重傍線部aでの意味とは合致しません。

選択肢4. 友であり、そのうえまたライバルである。

さらに。その上」という意味で使われており、二重傍線部aでの意味と合致しているこの選択肢が正解です。

まとめ

ふだん無意識に使い分けている言葉ほど改めて出題されると迷ってしまうものです。

当てずっぽうではなく、納得できるまで考えた上で正解を絞り込みましょう。

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