大学入学共通テスト(国語) 過去問
令和7年度(2025年度)追・再試験
問23 (第3問(実用的な文章) 問3)
問題文
Lさんは、本論3に書く自分の意見を【構成案】の空欄( X )に書くことにした。次のうち、書く内容として適当でないものを二つ選べ。
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問題
大学入学共通テスト(国語)試験 令和7年度(2025年度)追・再試験 問23(第3問(実用的な文章) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)
Lさんは、本論3に書く自分の意見を【構成案】の空欄( X )に書くことにした。次のうち、書く内容として適当でないものを二つ選べ。
- 【資料Ⅰ】から、電子書籍で読んだことがある本の種類としてマンガを挙げる生徒が多かったと確認できる。電子書籍の普及のためには、マンガのように身近なものから利用を促進するのが効果的ではないか。
- 【資料Ⅰ】から、事典や辞典、図鑑については、電子書籍でなく紙で読む生徒が多いことが確認できる。効率的な情報収集のためにも、事典や辞典、図鑑について電子書籍の利用を広めることは重要ではないか。
- 【資料Ⅱ】から、どの国でも本をあまり読まない生徒の読解力は読む生徒より低いと考えられる。読解力の向上には、紙の本だけでなくデジタル機器も活用して読書に親しむ機会を増やすと有効ではないか。
- 【資料Ⅱ】から、アメリカ、ドイツの生徒は読解力が高い傾向にあると考えられる。このことは両国のデジタル展開が先進的であることを意味しており、そこから日本も学ぶことが多いのではないか。
- 【資料Ⅲ】から、関連の法律が整備されるとデジタルの資料をより多く利用できるようになると考えられる。デジタルの資料を利用しやすくするには、法律面でも取組みを進めるとよいのではないか。
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この過去問の解説 (3件)
01
「自分の意見」といっても、本論3は本論1・2を踏まえたものであり、さらに本論1・2は、【資料Ⅰ】〜【資料Ⅲ】の内容を踏まえたものです。結局のところ、【資料Ⅰ】〜【資料Ⅲ】の読解が求められています。
また、適当でないものを選ぶ問題ですので、勘違いしないようにしましょう。
空欄に書く内容として適当ですので、正答ではありません。
「電子書籍で読んだことがある本の種類として(中略)多かった」の説明ですが、たしかに【資料Ⅰ】表2からこの内容が読み取れます。中学生・高校生ともに「マンガを挙げる生徒」が8割を超えているので、正しいといえるでしょう。
これを踏まえた意見として、「電子書籍の普及のためには(以下略)」と説明するのも矛盾はなく、適当だと考えられます。
空欄に書く内容として不適当ですので、これが正答です。
「効率的な情報収集のために(以下略)」が不適当な意見です。電子書籍の方が効率的な情報収集ができるという意見の根拠は【資料Ⅰ】には記載がありません。この資料からは、そこまで読み取ることはできず、内容から外れた意見といえます。
空欄に書く内容として適当ですので、正答ではありません。
「どの国でも(中略)低い」の説明ですが、たしかに【資料Ⅱ】表4の「本をまったく、またはほとんど読まない」の平均結果が、他の項目より低いとがわかるので、正しいといえるでしょう。
これを踏まえた意見として、「読解力の向上には(以下略)」と説明するのも、矛盾はありません。【資料Ⅱ】表4の結果から、「本は紙でもデジタル機器でも同じくらい読む」の結果が、「本をまったく、またはほとんど読まない」の結果よりは平均結果が高く、「本はデジタル機器で読むことの方が多い」の結果も、アメリカ・日本・OECD平均では、読まない人より高い結果にはなっています。選択肢の説明として、「…ではないか」と、一つの可能性として意見を述べていることもあり、選択肢の説明は資料の内容と矛盾があるわけではありません。
空欄に書く内容として不適当ですので、これが正答です。
「アメリカ、ドイツ(中略)高い傾向にあると考えられる」が不適当です。【資料Ⅱ】表4には、たしかに読解力の調査結果が示されていますが、アメリカ・ドイツが高く日本が低いと言う意見の根拠とできる情報はありません。
そのため、後半の「このことは(以下略)」の説明も資料に沿う内容ではなく不適当です。
空欄に書く内容として適当ですので、正答ではありません。
「関連の法律が(中略)より多く利用できるようになる」の説明ですが、たしかに【資料Ⅲ】ではデジタルシフトが策定されるようになったとの記述があり、この説明の具体的な内容が説明されます。これに続く選択肢の「デジタル資料を利用しやすくするには(以下略)」の説明も妥当といえます。
「適当でないもの」を選ぶ際は、他の選択肢が「正しいことを言っている」と構えるより、矛盾がない説明かどうか、程度の認識で、全体を比較すると良いでしょう。その中で、「言い過ぎている説明」や、資料からは分からない内容を「分かる」と読解していないかどうかなど、不適当なものを見抜きましょう。
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02
各資料についての読み取り問題です。
「適当でないもの」を選ぶ問題であることに注意しましょう。
正答は以下となります。
「【資料Ⅰ】から、事典や辞典、図鑑については、電子書籍でなく紙で読む生徒が多いことが確認できる。効率的な情報収集のためにも、事典や辞典、図鑑について電子書籍の利用を広めることは重要ではないか。」
「【資料Ⅱ】から、アメリカ、ドイツの生徒は読解力が高い傾向にあると考えられる。このことは両国のデジタル展開が先進的であることを意味しており、そこから日本も学ぶことが多いのではないか。」
それでは各選択肢のどこが誤りでどこが正しいのか、確認していきましょう。
正しいため、回答としては間違いです。
【資料I】の表2から、電子書籍を利用した中高生の多くが「マンガを読んだ」と回答していることがわかります。
そのため「身近なものから利用を促進するのが効果的では」との考察も矛盾しません。
誤りのため、正答となります。
【資料I】から確認できるのは、電子書籍を利用したことのある中高生の割合と、利用した際に何を読んだかです。
事典や辞典、図鑑の電子書籍での利用者は少ないですが、だからといって「電子書籍でなく紙で読む生徒が多い」とは言えません。
誤りのため、正答となります。
正しいため、回答としては間違いとなります。
【資料II】では、表3表4ともに左1列が本を読まない人、右3列がそれぞれ紙・デジタル・紙とデジタルで本を読む人のデータです。
表4はそれぞれの読書習慣ごとの読解力テストの平均点ですが、どの国でも左1列よりも右3列のほうが点数が高いことがわかります。
そのため「どの国でも本をあまり読まない生徒の読解力は読む生徒より低いと考えられる」との仮説は正しいと言えます。
点数だけを比較すれば、最も高いのは「紙での読書」を行う人のため、選択肢の文章が不適切に感じるかもしれません。
しかし、読まない人よりも「デジタルであっても読む人」のほうがわずかでも点数が高くなっています。
そのため、「読まないよりは読むほうがいい、デジタルであってもまず本を読む習慣をつけるほうが、読解力を上げるために有効だ」との見解は正しいと言えます。
誤りのため、正答となります。
【資料II】の表4の「デジタル」「デジタルと紙」の右2列の点数を見る限り、日本との差は大きくありません。
むしろ「紙」での読書習慣でのほうが読解力に差がついています。
デジタル展開について学ぶより、紙での読書習慣の違いについて学ぶほうが日本の読解力点数の底上げにつながるでしょう。
正しいため、回答としては間違いです。
【資料III】は著作権法の改正から起きたデジタルシフトについての新聞記事です。
著作権法改正後からインターネットで見られる資料が増えたため、「関連の法律が整備されるとデジタルの資料をより多く利用できるようになる」との考察は正しいと言えます。
そのため「デジタルの資料を利用しやすくするには、法律面でも取組みを進めるとよいのではないか」との推察も、資料と矛盾しません。
資料I〜IIIまで広範囲の正誤が問われているため、時間がなければ後回しにしてかまいません。
ただし、ここまでである程度資料の内容は把握できているはずです。
選択肢には一度目を通しておいたほうがいいでしょう。
あとはこれまでと同じく、資料の読み取り能力が問われているだけです。
「適当でないもの」の問題文を見逃したケアレスミスの多い場合は、問題文の「適当なもの」「適当でないもの」といった部分に傍線や◯で囲む癖をつけておきましょう。
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03
データから得られる情報を正しくまとめられるかが問われています。
今回の解答に際しては、先に選択肢の文章を一つ一つ読みながら正誤を判断していくと効率が良いでしょう。
なお、本問は適当でないものを選ぶ問題ですので、誤って適当なものを選ばないよう注意しましょう。
データを正しく読み取っており、結論としても適切です。
事典や辞典、図鑑については、電子書籍でなく紙で読む生徒が多いことは事実ですが、その理由は「辞書等は紙で読んだ方が効率的だから」という可能性も十分に考えられるため、「効率的な情報収集のためにも、事典や辞典、図鑑について電子書籍の利用を広めることは重要ではないか」とする結論は正しいとは言えません。
したがって、この選択肢が正解の1つになります。
データを正しく読み取っており、結論としても適切です。
アメリカ、ドイツの生徒は読解力が高い傾向にあると考えられることはデータから読み取れますが、表3を見てみると、「本はデジタル機器で読むことのほうが多い」と答えた割合はアメリカ国内では16.3%、ドイツ国内では11.3%と、「紙で読むことの方が多い」「紙もデジタルも同じくらい」に比べて低く、決してデジタル展開が先進的であるとは言えません。
したがって、この選択肢が正解の1つになります。
記事の第2段落が根拠となっています。文章を正しく読み取っており、結論としても適切です。
それぞれの選択肢の正誤を判断するのは比較的容易と思われます。
適当でないものを選ぶ問題であることに注意して、ケアレスミスをしないよう気を付けましょう。
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